のんびりおりがみ


ペガサス
(「端正な折り紙」より 神谷哲史:創作)

ペガサスの折り紙 ペガサスの折り紙 ペガサスの折り紙

「ペガサス」
創作者 神谷哲史
出典 端正な折り紙
難易度 ★★★★★★★★(難易度についてはこちら)
使用した紙 普通の折り紙 35cm×35cm

1枚の正方形の紙で、切れ込みを入れたりせずに折ることが出来ます。
市販の折り紙本の中では、最高難度の作品のひとつだと思います。
本の写真の完成度には当然遠く及びませんが、なんとか形にはなりました。

1枚の正方形の紙で、切れ込みを入れずに折ることを「不切正方一枚折り」というそうです。
なにやら道を極めるかのような、カッコイイ響きの言葉です。

何回かに分けて折りましたが、トータルで141工程、2時間半以上はかかったと思います。
紙は普通の折り紙用紙の35センチのもの(トーヨー)を用いました。
前脚から頭までの高さは8センチくらいになります。
折り重なった紙の厚みのせいで、身体がどうしても左右に広がってしまうので、おなかの部分の内側を糊付けして固定してあります。
それでもまだ足が広がり気味ですが、これ以上の固定はやめておきました。

1年ほど前、24センチの紙で折ったら、足の細かい部分が折れず失敗作になってしまったことがあります。
その時の謎の四つ足動物(^-^;の画像は、下記のページにあります。
「ティラノサウルス(創作者:前川淳)」

複雑な作品を折った後、折り筋がどうなっているのか、ひろげて見てみたくなります。
さすがに完成したペガサスをひろげてしまう勇気はなかったので、
だいたいの骨格が分かる86工程目辺りまでもう一度折ったものをひろげてみました。

意外にも尾が紙の中心にあります。

私にとっては、36~37工程目の沈め折りが難関でした。
写真では分かりづらいと思いますが、説明してみます。

赤いラインのところに折り目を付け、それより上の部分を中に押し込むように折るのですが、これが大変でした。


いったん広げます。
ここで訳がわからなくなってしまいそうになります。
矢印の部分は紙を重ねたままにしておきます。


真ん中を押し込んでから、焦らずに周囲を山折り線に変え、内側に山谷の折り線を付けます。
以前折ったときは左側のギザギザの山折り線をつけられずにごまかしてました。
事前に赤いラインで付けた折り目をちゃんと見つけないとうまくいかないことに今回気づきました。
沈め折りには2通りの折り方があって、
矢印の紙の重なったところが、紙のヒダが閉じたクローズド・シンク、
その他のギザギザのところが、紙のヒダが開いたオープン・シンクになります。
沈め折りというものがようやく分かってきたようです。
この「ペガサス」では沈めた部分はおなかの内側に隠れてしまうので、ここで失敗しても仕上がりにはあまり影響は出ませんが、やはりきれいに折れた方が気分がいいですね。


1時間半ほど経った頃、86工程目のあたりです。
頭・足・尾・羽の骨格は折り出されています。
ここから写実性を目指して仕上げていきます。

このような細かい仕上げの必要な作品に本格的にチャレンジしたのは今回の「ペガサス」が初めてです。
曲線的な仕上げをして写実的な表現をするのが、創作者 神谷哲史さんの作風です。
写実を極めた神谷さんの代表作「龍神」を江戸川アートミュージアムのサイトで見ることが出来ます。
「龍神」も不切正方一枚折りとのことですが、凡人の私にはもうなにがどうなっているのやら分かりません。(^^;
折紙創作家 神谷哲史氏 作品 龍神-江戸川アートミュージアム

以前設けていたコメント欄で、高難度の折り紙本を紹介していただいたことがあります。
私はまだ手を出せずにいますが、腕に覚えのある方はぜひチャレンジされてみてください。
「世界のオリガミマスターズ BUGS」
「神谷流創作折り紙に挑戦!」

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